PRI in Person 2018 in SF 参加して(概要編)

PRI in Personは、PRIの年次総会で毎年秋に開かれている。ゼロエミッション規制など気候変動と戦うカリフォルニア州のジェリーブラウン知事の招きで、今年はサンフランシスコで開催された。サンフランシスコではクライメートアクションサミットも同時開催され、ブラウン知事はSB(州法)100に署名、大いに気候変動で盛り上がった週となった。ちなみにSB100とは、2045年までにカリフォルニア州の電源を100%カーボンフリーにするという法案である。

といいながら、実際はPRI in Person自体は気候変動に関しては結構薄かったと感じた人が多かったのではないだろうか。気候変動の濃い議論はクライメートアクションサミットの方でやったので、PRI in Personではなかったのかもしれない。唯一、PRI in Person 終了直後にクライメートアクションサミットとのコラボセッションが、アワードをとった気候変動ベンチャーと機関投資家のパネルでクライメート祭りらしいセッションとなっていた。

今回のPRI in Personは参加者が1200人で、いままでの会議で最大規模となった。チケットは早い段階でソルドアウトとなった模様で、参加希望者はもっといたようだ。もちろん地元米国の参加者が多いが、欧州大陸からも多く参加していた。しかし、なんといっても日本人参加者が目立っており、「日本人多いねえ」といってる人もいた。今までが少なすぎただけで、まあ資産規模と署名機関数、最近の国内のESG投資ブームからいえば、日本人がこれくらいいてもおかしくはないだろう。なんたってGPIF水野氏が理事になっているくらいなんだから。私を含めてオールドメンバー(サービスプロバイダー系が多い)に署名運用機関のESG担当者が加わった感じ。

私は、2007年のメルボルン(ちなみに、PRIが公表されたのが2006年)、2008年のソウル、2016年のシンガポールと出席してきたので、今回は4度目の会議だ。メルボルンやソウルはまだPRIができたばかりだったので、UNEP FIやグローバルコンパクトと共同開催にしていた。その頃のPRIの主な仕事はESG投資の認知をあげ、署名機関を増やすことだったが、今では署名機関数は膨れ上がっており、署名機関のチェックやランキングなどメンテ活動や自己保存へとPRIの存在意義も変遷しているようだ。PRI in Person自体は、それほど変わっておらず、まあこういう国際会議にありがちなことだとは思うのだが、パネルディスカッションは中身の薄い議論が多く、テーマもちとストラクチャーが無くて、ハップハザードに並んでいる感じが否めない。とりわけ、今回は尖った議論もなく、巨化しメインストリーム化したためか、ますますエキセントリックなものはほとんど見かけなかった。ESG投資の業界には、ESG的に誰よりも正しくありたいコテコテのESG投資家とESGでも金儲けは忘れないギラギラ投資家が混在する。今回のPRIの主人公はそのどちらでもなく、メインストリームの普通の機関投資家だったようだ。TCFDやSDGsや業界用語は頻発したものの、議論はとても普通の話が多かった。

しばらく、「PRI in Person 2018 in SFで考えたこと」をシリーズでお届けしようと思う

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